猫と縁のある山を調べていて、興味深いことが二つあった。
そのひとつは、北アルプス・乗鞍岳の一峰である「猫岳」(2,581m)についてだ。猫岳と名のつく山はいくつかあるが、なかなか見つけられなかったのが、この乗鞍・猫岳だった。
自分が乗鞍岳に登っていなかったということもあるが、山名調査の参考にした「コンサイス日本山名辞典」(三省堂)と「日本山岳ルーツ大辞典」(竹書房)のどちらにも記しておらず、この段階では見落としていた。
その後、たまたま「すぐ役立つ 山を楽しむ山名辞典」(石井光造著、東京新聞出版局)という本を見たら、著者の選んだ1200山に入っているではないか。新しく猫山が見つかったのはうれしいが、疑問も湧いた。
地図でみると道はなく尾根上のこぶにすぎず、すぐ脇を乗鞍スカイラインが走っている。不思議なのは、山名辞典や乗鞍岳のガイドブックにも記述がないこの山がなぜ、「1200山」には載っているのかだった。
著者の前文によると、1200山の選定の参考にしたのは、建設省国土地理院発行の「日本の山岳標高一覧 1003山」とのことで、確かめたら乗鞍岳の猫岳は「標高点」のある山としてちゃんと載っている。
このため、必ずしも登山の対象としては魅力の薄い乗鞍の猫岳も、1200山に入れてしまったということだろう。
探せば猫山はまだまだありそうだ。もう一つについては、次回に。
1998年4月5日
1997年12月30日
日本山岳ルーツ大辞典で大発見?
年末29日に、書店の山岳コーナーを覗いてみたら「日本山岳ルーツ大辞典」(監修・池田末則、編著・村石利夫)という大冊があり、買ってしまった。竹書房の新刊で19000円は少々痛かったが、その山に関する民話も載っているということで、猫と山のかかわりを調べるのに役に立ちそうだ。
一般に猫山などの山名の「猫」という字は単なる当て字で、実のところ猫とは縁もゆかりもないのがほとんど。しかし、この辞典を開いてビックリしてしまったことがある。「ヤマネコ山遊記」の沢登り記録にも出てくる「山猫森(1034m)」のルーツについて、同辞典では「この山中には鳥や魚を捕らえて生きている獰猛な山猫が棲息している山名」と明記している。
これは大変なことになった。ルーツのルーツを辿る必要がありそうだ。山猫といっても野生化した猫という意味なのだが、山名に使われるどういう事情があったのか、興味深い。地元の地誌を洗う必要がある。
あの猫又伝説のある猫又山でさえ、「ネコは峰の意味でマタは間とか二つの谷という意味」だなんて、そっけない。せめて「猫又が棲むとの伝説から名付けられた」などということを期待していたのに。
結局、猫とのかかわりを示す山名は、この辞典では山猫森だけだった。もっと民話や伝説も参考に解説してほしかったが。とりあえず本腰を入れて猫と山のかかわりを追究すべき使命を、このホームページに与えられたと解釈し、今年最後のネコクサ通信を終えます。
一般に猫山などの山名の「猫」という字は単なる当て字で、実のところ猫とは縁もゆかりもないのがほとんど。しかし、この辞典を開いてビックリしてしまったことがある。「ヤマネコ山遊記」の沢登り記録にも出てくる「山猫森(1034m)」のルーツについて、同辞典では「この山中には鳥や魚を捕らえて生きている獰猛な山猫が棲息している山名」と明記している。
これは大変なことになった。ルーツのルーツを辿る必要がありそうだ。山猫といっても野生化した猫という意味なのだが、山名に使われるどういう事情があったのか、興味深い。地元の地誌を洗う必要がある。
あの猫又伝説のある猫又山でさえ、「ネコは峰の意味でマタは間とか二つの谷という意味」だなんて、そっけない。せめて「猫又が棲むとの伝説から名付けられた」などということを期待していたのに。
結局、猫とのかかわりを示す山名は、この辞典では山猫森だけだった。もっと民話や伝説も参考に解説してほしかったが。とりあえず本腰を入れて猫と山のかかわりを追究すべき使命を、このホームページに与えられたと解釈し、今年最後のネコクサ通信を終えます。
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