2010年12月12日

浜離宮庭園〜旧芝離宮庭園〜六義園

 まだ、足の故障が癒えず山は無理だが、この秋以降は猫史跡を中心に文化財ウオークに精出している。猫史跡でなくとも猫に出会えれば上々だ。しかし、昨日(11日)の明治神宮〜新宿御苑は猫にも会えずに不発だった。今日は、かつての勤務地だった港区浜松町に近い浜離宮恩賜庭園(国の特別名称及び特別史跡)や旧芝離宮恩賜庭園(国の名勝)に行ってみよう。浜離宮は徳川将軍家の庭園で東京湾に面した都心の広大なオアシス。旧芝離宮庭園は小石川後楽園とともに江戸最古の大名庭園で、典型的な「回遊式泉水庭園」だ。浜離宮の方が規模が大きく見所も多い。

浜離宮庭園でのんびり暮らす猫

 浜離宮庭園へは新橋から歩いてもいいが、久しぶりにゆりかもめに乗ってみる。ひとつ目のゆりかもめ汐留駅で下車。10分歩いて大手門から入園する。取り囲む汐留のビル群に圧倒される。三百年松〜藤棚〜花木園〜ボタン園〜旧稲生神社と巡り築地川側の植え込みでやっと猫に出あう。このあたりは猫の住処となっているようだ。花木園では「猫にエサを与えないでください。園内にいる猫は園内に無断で置き去られた猫です。庭園ではこれ以上猫を増やさないために、ボランティア団体が猫に不妊手術を施すことやエサやりなどを含めて総合的に管理しています。一般のお客様は猫にエサを与えることはご遠慮ください」と掲示されている。どおりで園内で見かける猫は毛並みもいいし、こそこそしていないわけだ。


大手門から入ると汐留のビル群が覆い被さる
園内の猫は管理されている
日だまりでみつけた上品な三毛 
上空を飛行船が飛ぶ

 水上バスの発着場から東京湾に沿って南下。将軍のお上がり場は、将軍が東京湾から船で来た場合の上陸場所。樋の口山付近で行き交う水上バス等眺めながらのんびり昼飯とする。海岸から西へ向きを変え富士見山に登ると潮入りの池が一望できる。中島橋を渡って中島の御茶屋を通り潮入りの池を横断。売店前の芝生で大きな猫がチーズのかけらを食べている。客が与えたのだろう。人慣れしているのかカメラを向けても一向に動じない。御亭山に登ってまた池を違う角度から見下ろす。中の橋を渡って再び富士見山の裾から池を回り込んでいく。吉宗ゆかりのトゥカエデを過ぎ馬場跡、鴨塚を経て中の御門から庭園外へ。少し足が痛み出してきたが、そのまま芝離宮へ向けて歩いていく。


将軍お上がり場
富士見山からの眺望 
潮入りの池
売店近くで猫発見
チーズのかけらを食べている
カメラに見向きもしてくれない
食べたあとは毛づくろい
お気に入りの場所で寝てしまった 

 旧芝離宮庭園は池を中心に30分でゆっくり一周できる。浜離宮庭園を見てきたあとではさっさと回ってしまおうという気分なる。旧芝離宮庭園の5倍以上広さがある浜離宮庭園はそれだけ内容のある庭園だった。ついでだから懐かしい浜松町二丁目界隈をぶらつく。だいぶ町の様子が変わってしまっていた。讃岐小白稲荷神社ではキツネ目の猫を見る。小さい神社ながら寄進者に伴淳三郎、鶴田浩二のほか水原茂の名もあった。もう一がんばりして六義園(文京区本駒込、国の特別名勝)に行く。川越藩主・柳沢吉保が築造し、明治期には岩崎弥太郎の別邸にもなった回遊式築山泉水の大名庭園である。猫はいなかったが、園内には高木が6千本以上あり鬱蒼とした雰囲気を味わえる。閉園時間が迫りゆっくりできなかったので、季節を変えてまた来てみたい。

旧芝離宮庭園内から世界貿易センタービル
旧芝離宮は大名庭園
浜松町駅前の讃岐小白稲荷神社で 
お稲荷さんの猫はなぜキツネ目なのか
小さな神社だが大物が寄進している
六義園内の鬱蒼とした森
六義園で一番高い標高35mの藤代峠から